カメラ撮影のプロセスを考える -その2-

先述の”趣味”のカメラ撮影プロセスについてちょっと考えてみました。

”趣味のカメラ撮影はスポーツ”という意味では、釣りや、ゴルフや

その他スポーツと似たような見方ができますね。”創作活動”という意味で

コンペなどで”競い合う”こともあるし、切磋琢磨するということもありまね。

ある意味、決められたルールで極めるという意味で、被写体や機器などで決まる決められたルール内で、極みを求めるためのストラテジー(戦略)を楽しむことも面白さの一つのように思います。

プロセスごとに簡単にまとめるとこんな感じ。(笑)


特に事前準備のところがスポーツのゲームとしての戦略的な楽しみがありますね。

ある意味、ロールプレイングゲームのようなところでしょうか。

  1. 動機(撮影したいと思うイメージや目標、気づきなどのセンス)
  2. 撮影季節、時期、時間のアプローチ(戦略)
  3. 情報収集のアプローチ(戦略)
  4. カメラ・レンズ・機材の機能や使いこなしのアプローチ(戦略)
  5. 写真加工(アナログ・デジタル)のアプローチ(戦略)
  6. 良き隣人(SNS)。気づきを与えてくれたり批判をくれたり→モチベーション


1.動機

これを言うと笑われたのだけど、”博物館や美術館に行って感性”を磨いたり、日常とかけ離れた世界に身を置いたりすると、普段気づかない気づきを与えてくれたり、いろいろありますね。

昔、自動車工学で最初のところにデザインの説明があって、題材として”ミロのビーナス”を挙げて黄金比の説明がありました。プロポーションの比率が、”人間にとって”美しいと思う比率で、工業製品はこれをベースに比率を決められている...とたしかそんな話。

逆説的に言えば、工業デザインの基礎はこの比率で、デザインされているので、我々の身の回りのものはこの比率で、例えば紙の定型サイズも標準で、このパターンが我々の常識で美しいものと、認識している。この整然とした美しさを追求するのもあるし、実は、デザインには人間の使い方によってこのルールによらない”機能美”の比率もあるようです。

写真として考えた場合、”黄金比”で決まる人工物の整然とした”静”の美しさもあるし、逆に”黄金比”を無視した無秩序な”動”の美しさもありますね。


2.撮影季節、時期、時間のアプローチ

これは、被写体そのものとその周囲に関する認識を理解することですね。

これがわかると、どう攻めるかがよくわかってくる。


3.情報収集能力

先述のとおり。最近は、ネットで本当に便利。


4.カメラ・レンズ・機材の機能や使いこなしのアプローチ

これも、表現に影響しますね。自分独自のスタイルや癖もあるし。

カメラ・レンズの性能でいえば

  • 高画素→画の精細さや鮮やかさ、トリミングで構図を後から決められる
  • 諧調→諧調が深いと光の表現の自由度が上がる(後からの露出調整が効く)
  • シャッタースピードが速い→決定的瞬間がとらえられる
  • コンパクトなレンズ・カメラ→瞬間をとらえる。動く被写体を追っかける

カメラ、レンズが変わると表現を変えてきますね。ソフト的な部分もあるけど

基本性能が変わるとドラスティック(劇的)に代わってきます。

かめぞうはα9Ⅱとα7RⅣを使ってカワセミ撮ってましたが、α9Ⅱは瞬間を逃しにくいのと

動きに対するAFが良くてα7RⅣは撮ってその場で確認すると解像度の面で

”ぞくっ”とするほど画が良かったりします。オリンパスのOM-D1Ⅱも使ってみたのですが、

コンパクトで撮りまわしがよく、連射もかなりの数が切れて、手振れ性能に驚きました。

などなど...


5.写真加工

ここは、賛否両論ですね。かめぞう的には”真実を写す”というよりは、

イメージとしての”品質”を重視するので、ここをかなり手を入れます。

”品質”とは単純に、”美しい”、”かっこいい”というポジティブな面だけでなく、

”力強さ”であったり、ある意味リアルな意味で”汚さ、泥臭さ”とか、

”重い”とか逆に”軽い”とか、”高精細”にあえてソフトをかけてエッジを

落としたりしてみます。(瞬間的な受けは良くないですが、自然になじんで長く

見ていて、しんどくないようにとか...)


6.良き隣人(SNSとか)

これは、客観性と、気づきを与えてくれます。本当、助かりますね...

まぁ、万人に受ける方向は目指さないのですが。


セミナ・サークルについて

ここ一年、サークルのオフ会には参加したことないのですが、ヨドバシさんやSONYのセミナに参加してみました。

生徒どうし、見せ合いっこしたりして、楽しいのですが、細かいノウハウを標準化されたテクニックとして、教えていただけるので、楽しいです。

たとえば、先ほどのプロセスに書くとこんな感じ。


多分、サークルは熟練者から、セミナは先生から被写体に対するストラテジー(戦略)を

教えていただけるので、確実に品質の高い画が撮れますね。

講評なんかもあって、お互いの支店の違いがあって面白い。(^^)

セミナの場合は、それぞれのルールがどうしてこのルール(セッティング)なのかを説明いただけるので、逆にそれとは違うアプローチも考えたりもできて面白いですね。


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