【アウトライン】
Phase1:カメラでの撮影
A) 露出の調整について
・基本、カメラ固定で長時間シャッタ開ければ、”星は動く”(実際は、地球が回って星が動いているいように見える)ので、星の軌跡が得られます。
・シャッタを長時間明ければとれるのですが、光の量が大きくなり、真っ白になります。
光の量は、レンズの絞り(F値)と、シャッタースピードにより調整できます。ISOで露出は上がりますが、それは、電気信号の増幅(そもそもISO感度の概念はフィルムから来ているようですが)なので、アナログの光の量とは別いしています。
【レンズの絞り】
・レンズの絞りは、絞りの穴の面積で、センサに当たる光の量を調節します。
絞りが開いている → センサに当たる光の量が増える。星がボケる(もやっとする)
絞りが絞っている → センサに当たる光の量が減る。星がシャープになる
絞りの調整で、露出の調整もあるのですが、テクスチャ(見たときの感触)も変わってきます。例えば、軌跡を強く、シャープにしたければ、絞るし。柔らかくしたければ明けます。(私はそこまでこだわってませんが、最近はF4 ~5.6がお気に入り)もちろん、これは使用するレンズにより、変わってきます。
【シャッタースピード】
・シャッタースピード(SS)は、長く、空いていれば、前述の通り、”星が動く”ので、線でなくて点で写ります。
・”線(軌跡)”で写りますが、例えば、北半球であれば、”北極星中心に同心円状に回っている”ので、北極星に近い星は”ゆっくり回ります”、北極星より遠い星は”速く回ります”。すなわち、同じシャッタースピードでも、北極星より近いところは軌跡は短く、北極星より遠ければ、軌跡は長くなります。
・まぁ、とは言っても、スタートレイルは星の軌跡を撮りたいだけなので、星が、線になっても一向にかまいません。かめぞうの場合、撮影枚数を減らすために、カメラ設定できる一番遅い30秒のSSに設定しています。ただし、夏場などは、色ノイズ(センサの熱ノイズ)の配慮も必要ですね。実は(趣味レベルなのでそんなに気にしてません。ブラックも撮らない(キャップ付けるだけなんですが))30秒だと、明るいレンズは、露出が高く、画面が真っ白になるので、必要に応じて、絞りFやSSをみじかする、ISOを下げるを行いって探ります。
【レンズ画角について】
・撮影した画像を、スタートレイル意外に静止画で使いたいときは、軌跡を避けたいので、SSを下げることもありますが、これは、画角によっても違ってきます。
画角が広い → 縮小になるので、”点に見える”
画角が狭い → 拡大になるので、”軌跡に見える”
私の感じだと、SS:30秒で、焦点距離で整理すると。
1)~24mm : 点に見える(トリミングしなければ、カメラの画素数(表現力にもよる))
2)35mm : 微妙 (笑)
3)50mm~ :線(軌跡)に見えてくる
なので、静止画で”星を点で”撮ろうとすると、2)の35mm以上は、赤道儀(地軸と同じ回転を与える)を使います。
逆に、24mm以下であれば、赤道儀なしで回します。(SS:30秒の場合...)
B) ホワイトバランスの調整について
これは、お好みで、以前、龍神スカイラインの鶴姫公園で撮影したときに、CANONのユーザさんが、蛍光灯の設定にされていると画を見せていただいて、素敵だったので、そちらの設定をまねさせてもらいました...と、言っても私は、RAWで撮影して、SONYユーザで、蛍光灯の設定が、SONYでは、1、0、-1、-2と、4つもあるので、とりあえず1を使っています。RAW撮影で、Lightroomでいじるので、全く関係ないですが、現場の雰囲気に応じて、色温度を変えたりします。
Adobeのセミナで、Canonユーザの先生が、”Raw&JPEGで撮影して、LR編集時にJPEGみて調整”されるといわれていましたが、”JPEGで、現場の感動を記録しておく”と、言うことですね。
C) フォーカスの調整について
最初のころは結構悩んだのですが、私の場合は、以下になります。私の場合は、SONYがメインなのですが、他社の動向はわかりませんが、彼らが、意図してこれを作りこんでいるのであれば、すごいなと思います。
1)フォーカスの位置
私は、最近前景に合わせるようにします。この方が、絵が閉まって印象がいいことと、後方の星はボケるかもしれませんが、かえってソフトフィルタをかける効果と同じで、星が大きくなり、好ましいとも考えます。必要に応じて絞ります。
2)フォーカスをマニュアルに合わせる場合
ノウハウは、フォーカスリングを振り切って、”少し戻したところ”にジャスピンポイントがあります。マニュアルのピーキングや拡大機能を使いながら、調整します...。が、最近は私は以下に述べるAF機能を使います。
3)フォーカスをマニュアルで合わせる
最近は、前景にタッチパネルで位置指定して、フォーカスをAFで合わせて、MFに変更しています。(MFに戻す必要があるかは実は?ですが、”絶対にフォーカス位置固定!”ということで、これが確実)
SONYの場合、暗所でフォーカスを合わせると、一瞬、画面が明るくなり(ノイズが大きいですが)フォーカスを合わせると暗くなるように見えます。どうも、光量不足の時に電気的に増幅して形状認識してフォーカスを合わせているように見えますが、前景のAFがかなりの確率できれいにあいます。撮影画像を確認しながら、必要に応じてマニュアルで調整することもありますが、効率がとてもよくなりました。
実は、一瞬明るくなるので、そのような機能がないか、SONY STOREで聞いたのですが、ブライトモニタリングの機能があって、液晶画面の表示を暗所で明るくできる機能があります。(メニュー探すのが少し大変ですが、ボタンに割り振ると簡単に呼び出せます)
しかし、ブライトモニタリングは、露出時間を長くして、液晶に表示する機能であるようで、操作に対して、表示遅れがあり、これでマニュアルフォーカスを合わせるのは、ちと、忍耐がいる...(爆笑!チャレンジャーの方は挑戦ください(^^))
でね、私のストラテジーはこうです
1)ブライトモニタリングで大体の構図を決める
→ トリミング前提で”遊びしろ”も作っておく
2)AFでフォーカスを合わせる
3)1枚撮影して、画像をチェック(露出、色相(あまり意味はない)、フォーカス)
4)OKであれば、MFに帰る
5)インターバル撮影を行う
4)手振れ
これは、皆さん、手振れ機能切ってさつえいされるといわれていますが、私はこれの設定は適当で、あんまり悪さはしませんね。
多分、手振れ機能はアクティブな除振機能なので、そんなに気にしないのですが、外乱に対して共振するようならば、注意は必要です...が、それはまずないですね。
外乱を構成する要素は、以下ですね。
1)振動数(動きの速さ) → 詳細は、わかりませんが、
手振れを想定しているのであれば、
10から1Hzぐらいの想定なんですかね?
(あてずっぽですが)
2)振幅(外乱の強度)
3)振動の方向
(x,y,z3軸の A)回転(ロー、ピッチ、ヨー)、B)並進(X並進、Y並進、Z並進))
パッシブ除振の場合は、振動数に対して共振点があるので、その外乱は避けなければならないのですが、アクティブはちょっと違いますね。
例えば、現場の雰囲気が、手振れと同じ周波数の振動が発生する状態であれば、これがあるとその外乱に対する除振効果も期待できる。
現場の車のエンジンの振動という話もお聞きしましたが、振動数のオーダー的にはエンジン回転数のオーダーで、高周波、振幅は、比較的に低く、高周波のエネルギー消散は、かなり速いので、三脚の足先にあるゴムによる除振が期待できますね。(逆に、三脚を地面にリジッドで固定するとエネルギがカメラに伝わりやすいと考えます)センサは手振れが入っているときはカメラから、切り離されて浮いているので、除振効果が、期待できる”かも”しれません。(むっちゃいい加減(失礼))
低周波の場合、例えば橋の上のような構造体の揺れは、1hz以下の遅い振動で、大きなエネルギで振幅も大きく、エネルギ消散に時間がかかります。アクティブでその周波数の制振を考えていなければ除振効果が期待できないので、数枚とってダメであれば、あきらめて、ポイントを変えましょう...(笑い)
わたしのかんじだと、手振れのON,OFFでそんなに変わった経験がないですね。
5)フォーカス合わせの立ち位置
”タイムラプス、星系の場合は、三脚はなるだけ低い方がいい”と、αアカデミーで教えていただきましたが、三脚は基本そうで、背が低い方が、安定してぶれが少ないというのが定説
1)足を延ばす(必要な長さだけ)
2)必要であれば、中央のエレベータを延ばす(必要なければ延ばさない)
が、基本で、このあいだ受験したフォト検の問題でもありました。
なので、小さい3脚も、あおりを注意すればウェルカムなので、例えば、シューグリ(Ironic Cane (爆笑))もよく使います。
→これ
この時に、シューグリは、小さくて3客として地面に置くと、フォーカス合わせるのにしゃがんでしんどいですが、実は、星系や、風景の場合、被写体までの距離が、非常に遠くいので以下の作業でフォーカスを合わせます。
1)シューグリつけた状態で、立ち位置(フォーカスを合わせやすい姿勢)で、
AFでフォーカスを合わせる(AF-ON or シャッター半押し)
2)MF(マニュアルフォーカス)に設定する
3)シューグリを三脚状態にして、地面に”ポン”と、おいて、構図を調整
4)1枚撮影して、チェックしてOKであれば、インターバル撮影
実は、立ち位置と地面の位置の差は、被写体に対する距離としてはほとんど差がなく、
”被写体までの距離”と、”立ち位置と三脚の位置の誤差”は、被写界深度(フォーカスのあっている位置)の許容範囲で、大体、それでOKでのようです。
三脚もそうですが、遠景の場合、無理な姿勢でフォーカスを合わせるよりも、楽な姿勢で合わせて、カメラを固定する方が、生産性も品質もいい写真が撮れますね。(遠景の場合です。近景、マクロとは違いますので注意ください)
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