情報の提供の仕方に対するリスク
ここは、完全に私見ですが、日本の各メーカやはりPDFの形式が多く、逆に中国では、人口減少の影響により、サービスエンジニア(これは販売サービス代理店が派遣していたらしい)を削減して、使い方の説明や、整備(お手入れ)は、顧客にお願いするとして、ネットベースのマニュアルが先行しているそうです。(TCシンポジウム特別セッション)
日本では取説の形態が紙や、PDFベースで保守的なのは
- 電子ベースでは、高齢者や電子ツールを持たないマイノリティのフォローができない
- 形態変更に伴う、リスク(安全)に対する保障をどうするか。
の2点にあり、変更に伴う、リスクがあると思います。
ここは、まったくの私見ですが
1.のマイノリティに関するフォローは、ネットマニュアルも紙のマニュアルも制作内容はほとんど同じなので、そのような心配があるのなら、「ネット用を作って紙で刷ればいいじゃない♡」と、思う次第。(笑)
実際は、そうではないのですが、乱暴な言い方をすると、マイクロソフトのワードも、まぁ、ただのワープロなのですが、その中身はXMLという構造化された文書になっていて、それは、HTMLというインターネットのフォーマットをさらに標準化しただけのものなので、実際はネットベースで編集してますねということです。(実際、HTML形式で保存できますね)
2.の形態に関するリスクは、とても意味大事なことなのですが、学会などでお伺いすると、ネット化に対する印象は、中国のみならず(というか、中国は紙の文化がない)、西洋でも好意的に受け入れられていて、日本では保守的になっているようです。
それは、安全に対する認識が日本は高く、品質がある意味良い文化ということもできるが、
そもそも、安全に対する情報を顧客に伝える方法として、現状の在り方について疑問視する意見があることは否めない。
簡単に言えば、以下があります。
- マニュアルに記載しているから安全に対する責任は果たしている...それでいいの
- バラエティ番組をこの間見てましたが、マニュアルを読まない人もいるし読む人もいる
- 各国によって、教育や常識、法規制、週刊文化が異なる。
要は、1.に対しては、企業の責任として、確実に顧客に安全を知らせなければならないので、昨年6月のISO改定の効果的であれば、紙媒体によらないという考え方は、ポジティブに考えれば、効果的な顧客のリスク回避と考えられます。
判明、形態、構成が変わることにより、発生する顧客に対するリスクは企業側も事前に検討する必要があります。
2.、3.が重要なことで、読まない人や、マニュアルに対する文化の違いに対するところにどうアプローチするかが問題です。
例えば、新興国や、そもそもその製品の文化に対する基礎知識が、”存在しない”地域において、顧客に対する安全をどう確保するか?(DBによる人海戦術なのか、マニュアルの記述か、そもそも製品の中にそれをさせない構造をデザインしておくか...)
例えば、大学の先生にTCシンポジウムの際に伺いましたが、最近の若い世代は長文の読解能力がなくて短文のSNSのコミュニケーションにたけていとのこと。日本の教育もマニュアルなどの理解能力が低いとのことで。日本の教育もそこを力を入れていくそうな。
(それは、ある意味、中国と同じく、日本における人口減少で今後ありうるサービスに対する企業の人員配置ということで重要なことと考えます。要は、マニュアルをしっかり読める文化を作るということ)
では、製品に対する文化を持たない国に対しては、ある意味私は楽観的で、過去のレガシーを持たない分、新しい文化そのものが、標準となって、しっかりフォローできれば、実は我々よりも効率的、効果的に使いこなす文化ができると考える。(個々の考え方は若い世代と同じ)
実は、SNS読解能力については、ITバブルが始める前に、IBMのセミナに参加しましたが、その時書いたレポートを読み返してみると同じ事が20年前にすでに言われていました。
ただ、”SNSの短文しか読めない”といって、悲観的にとらえることもできるが。そのコミュニケーションは、効率的ともとらえるし、短文文化の中にいることで、長文文化の良さの認識もあるので、一概に悲観的とは考えませんね。
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